白の牢獄

僕はここに囚われている。 目を開けると、白い部屋だった。壁も床も天井も、すべてが白。家具もない。窓もない。音もない。あるのは、僕自身だけ。 どれくらいここにいるのか分からない。時間の感覚はとうに失われた。時計もない。日差しもない。眠って、目覚めて、また眠る。それだけの繰り返し。 最初は叫んだ。誰かに届くと思っていた。けれど、声は壁に吸い込まれ、反響すらしなかった。 次に歩いた。部屋の端から端まで、何度も。だが、どこにも出口はなかった。白い空間が、ただ無限に続いているように思えた。
夜の祝福あれ☾·̩͙⋆
夜の祝福あれ☾·̩͙⋆
絵を描いたり、小説を書いたりするのが趣味な高校生。夜行性なので、夜に書くことが多いです。 現在は、「書く習慣」にも生息してます。名前も同じなので良かったら探してみて下さい