白の牢獄
僕はここに囚われている。
目を開けると、白い部屋だった。壁も床も天井も、すべてが白。家具もない。窓もない。音もない。あるのは、僕自身だけ。
どれくらいここにいるのか分からない。時間の感覚はとうに失われた。時計もない。日差しもない。眠って、目覚めて、また眠る。それだけの繰り返し。
最初は叫んだ。誰かに届くと思っていた。けれど、声は壁に吸い込まれ、反響すらしなかった。
次に歩いた。部屋の端から端まで、何度も。だが、どこにも出口はなかった。白い空間が、ただ無限に続いているように思えた。
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カテゴリー: SF
投稿日時: 2025/9/25 14:16
夜の祝福あれ☾·̩͙⋆
絵を描いたり、小説を書いたりするのが趣味な高校生。夜行性なので、夜に書くことが多いです。
現在は、「書く習慣」にも生息してます。名前も同じなので良かったら探してみて下さい