現代侍 最終章 其の28
そして時は、“現代(いま)”に戻る。
逢刻高校の年季の入った板張りの道場には、現代には似つかわしくない、まるで時代錯誤な光景が広がる。
道着を着た少年と、ジャージ姿の少女。
制服姿の少年に、壮年の男。
その光景を時代劇よろしくアンチ令和たらしめているのは、それらの者たちではなく。
道場の中央で制圧劇を繰り広げる、血と刀の時代を生きた二人の伝説の侍である。
天城才一郎の言う策が、プロセスは違えど、結果的に功を奏したと言うべきなのだろう。
もはやあれは、“策”と言うより、“賭け”みたいなものだと、才賀は聞いて思ったが。
『奴がこの街まで辿り着いているということは、お前らに到達するのも時間の問題だ。寧ろ、もう既にお前の知り合いくらいには辿り着いている可能性もある。多少暴れても問題ない広い空間で奴を待つんだ。そこに俺が万全の警備を張る』
目の前に拡がる光景を見て、才賀は“策(ギャンブル)”の内容を、思い出す。
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カテゴリー: SF
投稿日時: 2025/9/5 15:01
最終編集日時: 2025/9/5 15:47
P.N.恋スル兎
嫌なことは嫌々やれ。
好きなことは好きにやれ。
名前は、兎年から始めたのと、DoDが好きなのと、ポルノグラフィティが好きなのでそこから取ってます。