夏と罰#2
祖父母は温厚な人達だった。
農業を営む彼らは私たちを温かく迎えてくれた。
昔一度、私が幼稚園児だった頃に会ったことがあるらしいのだが、当の本人である私は何も覚えていない。
長い間この夫婦を守っていたであろうこの木造建築の家が今後の我が家になると思うと、この病んだ心にも明かりが灯った。
柱は角が取れて滑らかになっていて、床はところどころギシギシとは鳴るものの、それもまた年季を感じさせられて感動した。
0
閲覧数: 18
文字数: 365
カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2023/11/27 15:01
イキャメル