第二十一話 『後ろに見える影』

慎吾が率いる警備隊はすでに『ブラックマーケット』のアジトを突き止めていた。 話を済ませた俺たちは早速アジトを攻め込む事にした。 アジトは森の中にある廃墟と化した一軒家らしい。 こんな山奥に誰が一軒家を建てたのかは知らないが、色々不便ではなかったのか気になる。 「慎吾、このガキども、役に立つのか?」 慎吾の部下の中の一人が堂々と慎吾に質問した。 俺たちのことを信用できないのはもっともだがもう少し遠慮して欲しい。 「大丈夫だ、安心しろ。彼らはたしかの子供だが、実力はたしかだ」 そんなことを口で言っても信じる奴なんていないだろ。 警備隊が今まで逃してしてきた闇組織が相手だと言うのに、俺たちのような子供を頼りになどできない。
カクテル