神道(4)

神道(4)
誰かが森を歩いている。 土の中で息を潜める芽さえも、芽吹き始めるほどに神聖なる存在がやってくる。 枯葉を踏み締める音が静かな夜の森に響く。 「ちゃんとついてきてる?」 高く、透き通る声がこだまする。 「ええ、後ろをお守りしております」 「もちろんです」 よかろう、と嬉しげに声をあげる女性が近づく。 「しかし、まっことめでたきかな。あのムゲンが嫁を取るなど」 華麗に夜道を歩くその姿は麗しくあった。
志筑 天空
志筑 天空