マイバッド【上】

時折、考える日がある。 近頃急激に気温を上げた空のもと、私は徒歩数分もコンビニへと向かっている。月をひとつがふたつ前に繰り下げれば優しい顔をしていたはずの太陽は、ぎらぎらと周囲へ強い睨みを効かせていた。 「あっつー」 思わず吐露してしまった小さな愚痴は、また誰に届くことも無く空を巻いた。 いつの間にか生活上へと台頭したハンディファンが必死に喉を唸らせているものの、届く風もまた温度を孕んでいて、あまり効果は無い。私はあまり濃いメイクはしないけど、それでも尚この暑さには白旗と心配を掲げざるを得ない。 「日焼け止め、もっとちゃんと塗るんだった…」 そうこうしている内にコンビニへと辿り着くと、私は少々急ぎ気味にドアの前に進んだ。自動ドアが軽快な音と共にスライドすると、この暑さも吹き飛ぶような涼しい風が私を出迎えた。 滲む汗も今や涼しさを助ける支えに過ぎず、天にも登るような快適さに感謝する。 私がコンビニにやって来た理由の一つが、まさに避暑だった。 暑いとは言ってもまだ季節は真夏では無く、家庭でのエアコン代も閑却出来ない程度には打撃を与えてくる。そうすると簡単かつ安い避暑方法は、自然とコンビニになった。
じゃらねっこ
じゃらねっこ
ねこじゃらしが好きなので、じゃらねっこです。 毎日投稿始めます。