透明な君が消えるまで#11
「そんなことない!」
蒼真くんが必死な顔で僕を真っ直ぐ見つめていた。
視界がぼやけてる。ボクは泣いているのだろうか。
蒼真くんが息を吸い、話し始めた。
「僕さ、ずっと凛透のことが…受け入れられなかったんだ。」
よく分からなかった。
「正直すごくびっくりしたし、今までのは凛透の理想の凛透じゃなかったんだって思った。…気づけなくて、ごめんって、思った。」
少し怖くなった、これから蒼真くんの紡ぐ言葉の続きを聞くのが。
だけど同時に大好きな親友の本当の気持ちを聞きたかった。
「でも、僕たちに打ち明けてくれたあの日から、目の前の凛透の持ち物が変わって、僕たちに楽しそうに話す凛透を見て、違和感が拭いきれなかった。……最低だよね、僕。凛透をずっと、認められてなかったんだ。どんな凛透でもいいはずなのに、目の前の変化のスピードについていけなくて。」
0
閲覧数: 36
文字数: 1072
カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/5/10 23:39
叶夢 衣緒。
自己満です。
飾らない“なにか”を綴りたい。
少し投稿頻度落ちてます。
努力は報われない。
※フォロバ目的のフォローはしません。フォロバも期待できないと思います。
2023年
2月27日start
3月3日初投稿