『透明な楽譜を抱きしめて』
その店に足を踏み入れたとき、僕――刹那の胸を突いたのは、懐かしさではなく、底冷えするような「空白」だった。
路地裏の古い煉瓦ビルの地下にある調香室『レミニセンス』。
一ヶ月前、雨の夜にスリップした車に跳ねられた僕は、一命を取り留めた代わりに、人生の最も重要な「最後の三年間」の記憶を綺麗に失くしてしまっていた。
自分が「記憶の調香師」であることや、スポイトの扱い方、何百種類もの精油の配合比率は、指先が記憶している。
なのに、誰のためにこの店を開け、誰の笑顔を思い浮かべて香りを創っていたのかだけが、どうしても思い出せない。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2026/11/7 9:49
刹那
高校受験控えた中学生の15歳のガキです‼️少しでも多くの人に感動を届けられたらいいな〜という思いで恋愛系の小説を投稿していきます‼️