逃げて

ずっと走っていた。 逃げるように、ひたすら走った。 後ろから怒鳴り声が聞こえる。 このまま殺されるんだと思った。 何でもない日に彼の家に行くと、サプライズと言ってケーキを用意してくれていた。いつも仕事お疲れさま、の意味だと彼は笑っていた。 ケーキを食べ終わって暇な時間ができると、彼はゲームをし始めた。わたしはその時間が堪らなく嫌いだった。構ってくれなかったから。せっかく一緒にいるんだから、ゲーム以外のことをしよう。一緒に何かしよう。ゲームはひとりの時でもできるでしょう。
けい
けい
ゆるりと好きな事を描いてます。