忘れがたき炎の物語 第二章「エルフのドラゴン編」

忘れがたき炎の物語 第二章「エルフのドラゴン編」
第6話「トト」 ニコ・ネグィースは、思った。「俺は今、歴史上とても重要な出来事に遭遇しているのではないか。」と。 「後に伝説として語り継がれるような冒険譚に関わっているのではないだろうか。」とも。 それは、かなり誇張した表現と捉えられるかもしれない。大袈裟だと揶揄する人もあろう。 しかしながら、今、まさに目の前に繰り広げられている人智を超えた凄まじい戦いは、まるで神話の一節のようである。そしてそれは、現実として起こりうるんだということを、信じざるを得ないのであった。 一つ目の巨人「サイクロプス」が大きな穴から姿を現し、おびただしい数のトロルの群れが、それに続いて、ガラたちに向かってくる。それはまさに、この世の地獄の様相であった。そして、この上なく絶望的とも言える状況であった。 それであるにも関わらず、ガラやドロレスらは、臆することなく、勇敢にも武器を取り、立ち向かっていくのである。
判虹彩
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