第十六章 第七十話

海野は望月から杯を一つ受け取り、二人で乾杯した。 「おわぁ…。やっぱり苦手だ…。」 「お前、よくそんなで今までやってきたな。」 「望月が気を回してくれたおかげだよ。」 「ふん。よく言うな。」 杯を静かに置いた望月が、空を仰いだ。 「相変わらず凄いなお前は、あんなことを真正面から言えるなんて。あいつにとってお前は光のような存在だろう。」
澄永 匂(すみながにおい)
澄永 匂(すみながにおい)
連載中の作品は、金、土曜日辺りに更新予定です。 大学生&素人なので文章がぎこちないですが温かく見守ってください。 中学生の頃に作っていた話(元漫画予定だったもの)を書けたらいいなと思い、始めました。