私の未来

別にいらんかってんよ。お疲れ様がもらえればそれで。よかったんよ…。 その日は朝から忙しかった。仕事で家を出る前に洗濯して皿洗いして、ゴミ出して。バタバタで家を出て電車に揺られて。電車の中はみんなもう疲れ切ったように暗い顔と眠たそうな顔をしていた。みんなも同じなんだ。朝からもう疲れてる。 何を必死に生きてるんだろう。電車に揺られるたび思う。社会に出てから心がすり減って、ワークライフバランスなんて保てなくて、ただ仕事をするために生きているようになった。なんで生きてるのかわからなくなった。これまでどうやって生きてきたっけ?ずっと過去を振り返って、でも過去を思い出す気力もなくて。もうとうの昔に私は壊れてしまったのだろう。今更直そうとも思わない。ただ起きて家事をして仕事をして寝る。それだけのために生きている。 最寄りについて仕事を始める。やることがいっぱいだ。書類整理、段取り決め、打ち合わせのメール、報告書。一日中頭の中が仕事でいっぱいで、ろくにお昼も食べられない。ずっと頭が痛い。体に鞭を打って働いた。 疲れた。帰りの電車でもメールを打ち、脳を休める時間はなくなった。女子高生の笑い声がする。いいな。羨ましい。何がそんなに楽しいかわからないけど、そんなに笑えるのが羨ましい。私はいつ笑ったっけ? 家についてベットに入る。もう瞼が重い。電話がかかってきた。大学の友達からだ。 「久しぶりー!元気にしてたー?今度同窓会あるじゃん。行くのー?」 間延びする言い方と高い声。相変わらずだ。 「久しぶり。元気だよ。同窓会行かない予定。」
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