あの春の僕らはいつか水底へ#2

#2『春の木漏れ日』 By 綾瀬桜良 「ーちょっと落ち着いた?」 校舎近くの木陰で数分過ごしていると不思議なくらい気持ちが落ち着いて呼吸が楽になった。 私が落ち着くまでずっと隣にいてくれた彼女はどこか儚げな雰囲気を放つ女の子で、顔はびっくりするくらい整っている。 「は、はい、ありがとうございます」 「うんうん、顔色も良くなってきたね。やっぱり具合が悪かったのかな」 「いや、えっと、」 休ませてもらったおかげで冷静にはなれたが、時間がないのも確かで事務室も見当たらないままだった。仕方なく彼女に協力してもらうことにしよう
koa
koa
どこにでもいる高校1年生 そこらへんにありふれてる日常を美しく表現しよう