第八十三話

先程までのへらへらしていた態度とはうってかわり、表情を崩すことはなかった。 「ボク的には、鬼一が徳川寄りだから、どちらかと言うと真田側につきたい所なんだけど。」 徳川はどうでもいいけど、鬼一が気に入らないからなぁと、首を傾げる道明。だが、つい先程まで敵として乗り込んできた術師の発言である。命を助けれくれたとはいえ、到底信用はできない。真田家の面々は、無言で道明を見つめている。 道明は、まぁそうだろうね、とつぶやくと、急に短刀で親指に小さな傷をつけた。そして、式神を作り出していた御札に、少し血を染み込ませる。 「ボクは虚言を述べない。もし述べたら、一つ叩かれることとする。」 突然何を言い出すのかと思えば、その御札を下に置いた。そして、まじまじと真田家に見つめられながら、道明はこう続けた。
澄永 匂(すみながにおい)
澄永 匂(すみながにおい)
連載中の小説は、金・土曜日辺りに更新予定です。多忙ゆえ、更新しない週もあります…。 大学生&素人なので文章がぎこちないですが温かく見守ってください。 中学生の頃に作っていた話(元漫画予定だったもの)を書けたらいいなと思い、始めました。