キミがいないセカイが地獄なら

キミがいないセカイが地獄なら
第1章 ハジマリ 第2話 「隣町に出張〜?」 「何か嫌か?悪い話じゃないがの。」 ワンダは眉を潜ませた。村の看板には硬貨が貰える簡単な仕事が貼ってある。ワンダもたまに仕事を引き受けるが、今回は看板の向かいにある家に住むソルネットからの声掛けから始まった。ソルネットはこの小さな村の雑貨商だ。ワンダとイブが小さい頃は、網式罠装置や古書を授け、ふたりの生活基準をサポートしてくれた。今では腰はまがり、ワンダよりも低くなった背だが、ワンダはずっと大きく頼もしい背中を見てきたのだった。 「ソルネットじいさんの頼みなら、なんでも引き受けたいよ!でも、さ、ちょっと距離が遠くない?」 仕事内容は狐の討伐依頼だ。ワンダの能力なら枝を折るほどの容易さだったが、ワンダには気がかりがあった。 「最近、イブの帰りが遅いの。大したことじゃないし、私の気にしすぎなのかもしれないけど今はできるだけ傍に居たいんだ。」 「そうじゃったのか…。まーむりにとは言わん。いつだって、心に従うんじゃ。」 「うん、ありがと!じゃ、またね!」
浅沼
浅沼