夢見ノ朝花 〜優しい温もり〜

夢見ノ朝花 〜優しい温もり〜
 昼時の街は、客引きが多い。  あちらこちらから美味しそうな匂いが、風に漂い鼻腔をくすぐってくる。  賑やかな人通りを、僕たちは静かに歩いた。 「……」  先程のこともあり、少し気まずくなって沈黙が生まれる。 「……何食べたい?」  少しして、リーエラが僕の顔を覗く。 「何、だろうな……」  外食なんて、したことがない。
夜桜弦音
夜桜弦音
【よざくら おと】といいます。 主にファンタジー小説に力を入れております。 読んで頂けたら嬉しいです𓅫⸒⸒