不可思議な行列
ここは……どこだ? 男が気がついた時には、その行列に並んでいた。
周りには、濃い霧のようなものがかかっていて、何かがあるように見えるが、はっきりとは見えなかった。
分かるとすれば、体が……いや違う。
頭からつま先、五臓六腑に至るまで、まるで温かい湯船に浸かって、ふわりふわりと浮かんでいるような感覚だけがあった。
前後に人影と思しき形は見えるが、朧気になっていて、顔はうまく分からない。
その行列は、ちょっとずつ前に進む時もあれば、ピタリと止まって長いこと待たされたと思えば、前の人が駆け出すかのように急にぐんぐん前に進んだりと、なんともストレスのかかるものだった。
一体何があるのだと、何度も先頭を見ようとしたが、何も見えなかった。何へ向けて、何のために並んでいるのかが不明な、なんとも不可思議な行列だった。
なぜ、こんな所にいつまでも並ばされていなければならない。
嫌になった男は、行列から抜け出そうと試みた。
男はさっと横に動いて、見事に行列から抜け出し晴れて自由の身となった。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/1/20 12:55
ペガサス
はじめまして!
将来ショートショート作家を目指して活動しています!
ぜひ読んでいただきたいですし、皆様に面白い作品を届けたいので、至らぬところがあればいろいろ教えてください