月光石ラジオ、二十億年の夢
群青色した、眼もさめるような夢。
海と同じ色をした、わたしの心でもある夢に漁師の少年ペトロくんがいて、きょうもおサカナをすなどります。
小舟で漁にでるのですが、夢とおなじ青い物質でできた海に糸を垂らし、とうめいなサカナを釣るのです。
それはひょっとして、わたしの空想?
もちろんそうですが、光と色を呼吸する卵にも似た、いかにもわたしにとっては石よりもたしかな海。
そんな海で少年はラジオを釣りあげました。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2021/9/23 3:06
ミュウ
幻想的で美しいもの、儚い夢のようなもの、幽霊みたいに漠然としたものが好きです。