第三話 はじめまして

第三話 はじめまして
「なぜそんなことを聞くのですか」 慣れない敬語で心のままに捻り出した俺の言葉を聞き、少女は目を見開いた。 「だ、だって私“狐人”だし…」 …きつね…びと…? どうやら人は驚きすぎると声が出ないというのは本当らしい。 今の俺が正にそうだからな。 すると少女を驚いた声色で声を上げた。
速水実弥
速水実弥
「狐少女と花少年」を連載しています。 お絵描きもしてます。