クリスマスイブ

クリスマスイブ
街にクリスマスソングが流れ、街中が浮き足立っている。 クリスマスイブのその日も、私たちは冬休みの補習のために高校に向かう。 「委員長は放課後にデートするんだって」 「きゃー!」 「詩音ー。この後クリぼっちの女子会やるけど、来ない?」 「ごめんね、私、バイト入れたから。行けない~」 手を合わせて謝る。どちらにしろ、高校卒業後の一人暮らしのためのお金を貯めているので、そんな余裕はない。 「ほんと、バイトよくやるよねえ。卒業後の費用?」 友達に聞かれて頷く。 「うん。今日なんかは、あなたたちみたいに遊んでいる人が多いから、時給が高い仕事が多いのだ!」
すみれ
すみれ
はじめまして、すみれです。日常に根づいた1000字程度の短編小説を書きます。たまに短歌や詩も。