白い悪魔
「君は⋯天使?」
真っ白な羽を持つ不思議な生き物に、病室のベッドに座る少年はにこやかに話しかけた。
その生き物はため息混じりに言った。
「こう見えても私、悪魔なんだけど?」
悪魔には似合わない真っ白な羽、真っ白でフワフワな体⋯コンプレックスの塊だった。
白い悪魔は、いつもみんなに笑われていた。悪魔のくせに真っ白でおかしいって。
確かに仲間の悪魔はみんな、真っ黒な立派な羽に艶やかな黒い体を持っていた。
白い悪魔のパパだって、ママだってそう。立派なな黒い羽や体を持ってる。
「私だけ、なんでこんな真っ白なのよ⋯天使なんかに間違われるなんて、たまったもんじゃないわ!」
白い悪魔は吐き捨てるように言った。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/4/10 11:01
藤咲 ふみ(週一投稿終了)
はじめまして。クラゲとクジラが好きな成人済の女です。基本的に木曜日に小説を更新しています♪「窓辺のしぇりー」の名前でXにも存在しております🫢夜書いた文章は朝には読み返します。短いけど読み応えのあるギュッとした、自分が素敵だと思える世界を置いていきます😌よろしくお願いいたします☘いいね♡、優しいコメントくださるととても喜びます!
※表紙のイラストはAIアプリで作成したものを使用するか、フリーイラスト等をお借りしております。
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start:2024.5.24