白い悪魔

白い悪魔
「君は⋯天使?」 真っ白な羽を持つ不思議な生き物に、病室のベッドに座る少年はにこやかに話しかけた。 その生き物はため息混じりに言った。 「こう見えても私、悪魔なんだけど?」 悪魔には似合わない真っ白な羽、真っ白でフワフワな体⋯コンプレックスの塊だった。 白い悪魔は、いつもみんなに笑われていた。悪魔のくせに真っ白でおかしいって。 確かに仲間の悪魔はみんな、真っ黒な立派な羽に艶やかな黒い体を持っていた。 白い悪魔のパパだって、ママだってそう。立派なな黒い羽や体を持ってる。 「私だけ、なんでこんな真っ白なのよ⋯天使なんかに間違われるなんて、たまったもんじゃないわ!」 白い悪魔は吐き捨てるように言った。
藤咲 ふみ(週一投稿終了)
藤咲 ふみ(週一投稿終了)
はじめまして。クラゲとクジラが好きな成人済の女です。基本的に木曜日に小説を更新しています♪「窓辺のしぇりー」の名前でXにも存在しております🫢夜書いた文章は朝には読み返します。短いけど読み応えのあるギュッとした、自分が素敵だと思える世界を置いていきます😌よろしくお願いいたします☘いいね♡、優しいコメントくださるととても喜びます! ※表紙のイラストはAIアプリで作成したものを使用するか、フリーイラスト等をお借りしております。 ※ここに上げている作品の全ての著作権は、私のものとさせて頂きます。二次使用など何かご入用の際は一言お声掛け下さいますようにお願申し上げます。(お断りなく一部でもご使用された場合は通報などの措置をとらせて頂きます。) start:2024.5.24