皆既月食
「ほら、見て。月が欠け始めたよ!」
子供の様にはしゃぐ彼と一緒にベランダで空を見上げた。
今日は数百年に1度の天体ショー 皆既月食が見られるとあって、彼も私も仕事を早めに切り上げ、コンビニでビールとおつまみを買い、テレビのニュースを見ながらその時を待っていた。とはいえ、私にとっては月食も天体ショーも然程興味は無く、むしろ付き合って7年になる彼の方が天体好きというのもあって、一番気合いが入っていた。
空は雲一つ無い空に星が綺麗に輝いていて、月もベランダからハッキリ見える。
「こんなに月をゆっくり見ることなんて今まで無かったなぁ〜。子供の時以来かな」
「…そうね」
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2022/11/12 17:14
最終編集日時: 2022/11/13 0:17
橘花あざみ
通りすがりの物書き屋
橘花あざみ(タチバナ アザミ)です。
【作品紹介】
女風小説『夜汽車の行方』(エブリスタ掲載)
https://estar.jp/novels/25626668
第一回表参道文學賞大賞受賞作品
『恋文-koibumi-』(カクヨムにて掲載)
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