贈り物
無口な父だった。
小学生の頃、100点満点の答案用紙を見せに行ったときでも、
「そうか、よくやった」
表情も変えずにその一言だけ。
私って、お父さんに嫌われてるのかな。母に泣きながら尋ねたこともあった。
「あなたはたった一人の可愛い子どもなんだから、大切に思われてるに決まっているでしょ。きっと照れくさいのよ。」
そんな私を、母はいつもそう言って慰めてくれた。
私は父に愛されていた。
そう気づいたのは、私が死んでから。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/3/31 13:10
狭霧せいや