贈り物

無口な父だった。 小学生の頃、100点満点の答案用紙を見せに行ったときでも、 「そうか、よくやった」 表情も変えずにその一言だけ。 私って、お父さんに嫌われてるのかな。母に泣きながら尋ねたこともあった。 「あなたはたった一人の可愛い子どもなんだから、大切に思われてるに決まっているでしょ。きっと照れくさいのよ。」 そんな私を、母はいつもそう言って慰めてくれた。 私は父に愛されていた。 そう気づいたのは、私が死んでから。
狭霧せいや
狭霧せいや