鉄蜘蛛の城 第三十九話 “Heavy smoker”
客船は“氷漬け”になっていた。逃げていた男女もルリム・シャイコースによって氷を巻き添えくらい、同じく氷漬けになっていた。廊下にて、“ノコギリを持ったピンク色の服を着た男”が外股で歩いてきた。すると、男は以前、ルリムを口説こうとしていた氷漬けになった不男を見る。男はノコギリを大きく振り上げ、そして不男の首目掛けてノコギリを振り下ろす。不男の首はスパッと切断された。男は生首を持った。すると、“首を覆っていた氷が溶けた”。
「あれ?殺すのってどいつだっけ?」
男はキョロキョロと辺りを見渡す。
「まぁいいや。とりあえずオークションの会場に行くか。」
その時、奥の方から足音が聞こえてきた。
「おい!“ガグ”!!」
「あ?」
“イタクァ”だ。彼はどこか焦った表情でノコギリを持った男、“ガグ”を呼び、駆け寄った。
「何だよイタクァ。汗かきやがって。」
「愚か者!!今どういう状況かわかっているのか!?城の黒武人がこの客船に乗り込んできたのだ!!しかも商品の人間共を全員連れていってしまったのだぞ!?」
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2023/8/20 10:55
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
大福五木
神話、空想上の生き物、フクロウに興味を持つ高校生です。Twitterでは「オーク」という名前です。