聖なる夜に鍋をつつく 前夜
急遽、友人であるマサの住むアパートに行くことになった。なんでも明日のために俺の力が必要だとか。
もっと詳しいことが聞けるのかと思えば、メールでそれ以上送られることはなかった。のんびりしていた体を起こし、最低限の荷物を持って家を出た。
「なんの用やねん…」
車で小言を呟く。走る音が大きく響いて俺の声もかき消す。車窓から差す街灯の明かりで今日は特に何にもしていなかったことに気付かされる。
俺はまたマサの彼女のことで呼び出されているのだろうと思う。俺に対する仕打ちに一人で苛立ち、車の速度が上がる。
「マサ。こんな寒い中呼び出すな…」
「この服とこの服どっちがええかな?」
二〇四号室のチャイムを鳴らせば、入ってーと言う声が聞こえる。ドアを開け、小言を言い終わる前に、彼奴はそんなことを言い出す。俺の今の顔はどんな感情に当てはまるかも分からない顔が浮かんでいるだろう。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/12/31 14:06
最終編集日時: 2025/12/31 14:22
Sindy@山芋とろろ
短編作者。恋愛物を書きます。
皆様の癒しになれるように。
事情がありましたが、無事に復帰しました。