アイスクリームを君と。
小さい頃の思い出というものは厄介で、まるで小鳥の刷り込みのようにこびり付いて離れない。
僕のこの想いもきっと正にそれなのだろう。
いつ頃だったか。君は僕がまだ幼かった頃に僕の家のお向かいに越してきた。真っ赤な頬っぺたと、それとは真反対の色をした髪留め。左右に髪を結った君はまるで可愛らしくて、僕は控えめにご挨拶をしたものだ。
『こんにちは』
『こんにちは!みーちゃんはね、みずきっていうの!』
自分の事をみーちゃんだなんて呼ぶ君は満面の笑みでそう返してくれて、僕も少し照れながら自身の名前を返した。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2023/1/7 16:04
とぅと
短編が得意なとぅとです。結末や意味合いを読者へ投げかけるような小説が好きです。
現代ダークファンタジー「人形に願いを」を連載中