夜光町四丁目夜間警備求ム。EXTRA②

夜光町四丁目夜間警備求ム。EXTRA②
EXTRA「プレイタイム・アフター後編」 仁礼野がパーティールームのステージの上に上がっても、もうマスコットたちは襲ってはこなかった。先ほどの反省会の後だ、彼らもさすがにやりすぎたと逆に反省しているかもしれない。仁礼野は馬宮をステージの奥にある例の部屋に連れていく。 『さあ、開けてみてください』 「え、でも。あれは秘密なんじゃ……」 『確かに秘密でしたが、烏丸さんがあなたにもうっかり話してしまいましたからね。それから馬宮さんも今夜からはここの一員なんですから、実際に……見てもらったほうがいいと思いまして』 仁礼野がドアを開け、馬宮に先に中に入るよう促した。開いたドアからは工場の中と同じ埃っぽい臭いがしてきた。後ろから仁礼野がスマートフォンのライトを点灯させて入ってくる。束になった木材や板、使われなくなったモニターや機材。ライトが部屋の中にあるものを順番に照らしていく。
羊原ユウ
羊原ユウ
ホラーと特撮ものが好き noteを中心にネオページ、カクヨム、アルファポリスさんなど多数の投稿サイトで活動中