願い事
『あの人とまた、会えますように。』
私が、こう願うようになったのはほんのひと月前。
この頃戦争なんかで、自分の故郷にも帰ることができず、無力である私は、生きている意味などないと考えておりました。
「死にたい」
川に足先を付け、私は呟きました。少し間があき、後ろから声が致しました。こんなところに人は居るまいと考えていたため、私は少し驚きました。
『死にたいなんて言うんじゃありません。』
とても暖かく、優しい声色。思わず振り返る程でした。
「貴方は…?」
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2024/1/5 22:15
琉璃
文豪に憧れた学生。