一本道

レールから外れた瞬間があった。 ガタガタと。 休憩中、はあっと煙草の煙を吐き出す。次の仕事は何にしようか悩んでいた時だった。 元々やってみたかった仕事の面接を受けてみたとき、「接客はできますか?」と聞かれた。 窓口の受付で接客はやったものの怒鳴られた経験がある以上正直接客は怖くなった。でもやりたい仕事のためだからと諦めなかった。 結果はもちろん不合格。接客は向いていないことがはっきりと分かった。 文章を書くのは好きだったから、今度はライターとして案件に応募をしてみた。単価は低いけれどこれもやりたかった仕事の一つ。やれるだけのことはやった。難しい案件もこなしていたつもりだった。 ただただ文章を書いているのが好きだった。今だってそう。これを書いている瞬間だって楽しい。
けい
けい
ゆるりと好きな事を描いてます。