3秒で考えた小説

3秒で考えた小説
 彼らが、かの、黄色いライ麦畑に溶け込んで、渦巻き模様の赤い空を見ていることを私は恐く思う。空が赤や緋、金糸雀色に染まって、竜巻のようなものを巻き起こしているのに彼らは平然とそのライ麦畑を走り廻っている!私が脚を上げて、一歩踏み出そうとしたとき、一匹の小さな犬が股下に見えた。その犬は腹の膨らんだ、毛の巻いた犬!私は犬を踏みつけて、捻って、まるで紙屑のようにしてライ麦畑に捨てた!まだ、空は赤い。もう宵になっても良い頃なのに!  ああ、この季節の夜は厭だなあ。八メートルの紳士が背広を着て、上品な絹帽を深く被って橋を歩いている。橋の先に何があるのか、誰も知らない。ただ、そこに箸が掛かっていた。我々はそこを歩いた。空は渦巻いて、段々と私に迫ってきた。そこで辺りの人を川に突き飛ばして、「危ないッ」と叫ぶ。胸が押しつぶされそうだった。早く風車小屋に籠って麦を挽きたい。青い空はもう戻ってこない!ライ麦畑のそばに生えている青々と茂った樹は云った。 「君の見える世界と、彼らの見える世界は違う。ただ、君と彼らは私が見えている」  酷く怒鳴って、私はその樹に訊いた。 「違う。我々は常に同じものを見ている! そこに空があるのであろう!」  樹は落ち着いて答えた。 「さあ、良いかい、フランデ君。そこの空の色や形、印象というものは人によって違うんだよ。うん、君は、私にどんな印象を抱くかな?」  樹はイエスのように微笑んで、そして聖母のような表情で枝を伸ばした。私は思わず唾を飲んで「穏やかだ」とだけぽつんと答えた。 「私はねえ、前に意地悪そうに見えると言われたよ。ほら、違うだろう」  樹は大いに笑って云った。私は赤面した。
愛染明王
愛染明王
最近、知識的な要求を満たされたり分かり合えたら喜びが最高値を超えて性欲に直結するのだと気づいた。創作もその一種だと判断した。ゆえに俺が変態化すると創作も細かくなるのでは?という仮説が立てられる。皿うどんが毎日食べたいからいつでもどこでも吸入できる皿うどん作ってほしい