第二節 きっとモナ・リザさえも敵わない

 木曜日の朝、僕は入部届の紙を担任の先生に渡した。書いた部活はもちろん美術部。少しガタイのいい担任の先生が、紙を見たまま喋る。 「美術部か…先生は運動部の方がいいと思うけどなぁ…身長もそれなりに高いんだし、バスケやバレーとかやればいいのに、」 余計なお世話だ。誰に何を言われても変えるつもりは無い。 「でも、美術部がとても魅力的に感じたので、入りたいなと思ったので、」 「青春を謳歌するなら、運動部だと思うけどなぁ…まぁ、止めないけどね」 どうでもいい。僕はこの青春を賭けても良いものを見つけたのだから。  次の週の月曜日。その放課後に新入部員の顔合わせを行い、それから美術部の活動が始まる。顔合わせを行う部室の美術室の前につく。そこにちょうど、エンドウ先生も現れた。 「顔合わせは全員揃ってから始めるから、廊下でちょっと待っててね。始める時に声かけるから。」 そういうと、先生は美術室へ入って行った。 自分が一番乗りのようで、周りに人はいなかった。
紫陽花
紫陽花
そこらへんに生えてる紫陽花です。 夢は漫画家、そのためにストーリーを練ってます。 小説や漫画はなんでも読みます。 バトル、ハートフル、ラブコメ、BL…なんでも御座れ!