老夫婦の水彩画

老夫婦の水彩画
 丘の上に建つ東屋に腰掛け、荒目の画用紙に鉛筆を滑らせる夫。  住み慣れた街並みを丹念に描いている。 「風景画は難しいね。どうかな?」 「ええ、充分ですよ。あとは私が」  細やかな空にたっぷりと水を含んだ平筆を落とすと「大胆だなぁ」と夫が笑う。  私達の合作の見所は、色濃く残った鉛筆線だ。
〇〇
〇〇