140文字小説+α その138 「吸血事情」
私は、吸血鬼。
夜に紛れて、血を吸う怪物。
今日も私たちの時間がやってきた。ああ、牙がうずく。
ピンポーン。お、きたきた。
「アマヴァンからのお荷物でーす」
「ありがとうございまーす」
吸血パックが届いた。今日は、O型のパックにしようかな。
吸血パック。現代の吸血鬼には、なくてはならない代物だ。
このご時世だ。暗がりで人目がつかないところで、人の血を吸うなんてまず不可能。監視カメラとか数え切れないくらいあるし。危険を冒して人の血を吸って、万が一にも発見されたら一巻の終わりだ。SNSで即拡散。警察のお世話になることは確実である。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/11/16 0:22
きと
就労移行支援を経て、4度目の労働に従事するおじさんです。
あまり投稿は多くないかも知れませんが、よろしくお願いします。
カクヨム、エブリスタでも小説を投稿しています。