月影ノ誓 九
第四節:幕間ノ兆(まくあいのきざし)
──月はまだ登っていない。
沈黙と冷気に包まれた山間の小道。草も木も息を潜め、夜の帳が静かに降りようとしていた。
だが、その静寂を踏みにじるように、複数の影が木立の間をすり抜けていく。
漆黒の羽織に、無機質な面をつけた者たち。
それは、清眼党(せいがんとう)の一団だった。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/8/2 13:48
最終編集日時: 2025/8/2 23:14
まき
noteにて創作過程をUP中
https://note.com/dear_lupine5734