運命は君の中に(10秒ショート)

重要機密の収められたUSBを紛失してしまった。 職場を追われ、街にもいられなくなった俺を、彼女だけは明るく献身的に支えてくれた。 海外の田舎で一緒に暮らした。 貧しくても幸せだった。 火葬のあと、彼女の中から懐かしいあのUSBが出てくるまでは。 そっか。
武田慶喜
武田慶喜
Twitterで1日1つ140字小説をアップしています。自分のお気に入りや、反応が良かったものをこちらにアップする予定です。いっぱいアップできたらいいなぁ。