七匹猫の始まりの物語 第九話

七匹猫の始まりの物語 第九話
  九 六匹、美術館に行く  「驚かせんなよ。東京の浅草にいたから何?んな驚く事でもないだろ。」  一人だけ驚いていない空が、ペッペと埃を叩き、水月を睨む。  「し、仕方ないでしょ…。浅草って結構華やかな街だって学校でも有名だし…。」  「おめぇは田舎の一人娘かよ。」  路地裏から出てみると、ピカピカと光るライトに目を庇わなければならなかった。しかし次第に慣れて来ると、その美しさに心を奪われた。  「うわぁ!洦李がここにいたらカメラのシャッター押しまくってるね!」  梅雨も興奮して叫ぶ。すると後ろからシシシシシ。という笑い声が聞こえて来た。  「来てるよ〜ん。梅雨、親友の私に気が付かないんだから。ひっど。」
オルカ
オルカ
ただいま休暇をいただいているよ。 休暇中は紅茶でも飲んで過ごそうか(多分これ休暇じゃない)