幻影 終
作 KKZOU
鉛筆が動く。研ぎ澄まされた芯が物凄いスピードで削られていく。ぐにゃぐにゃのぶれ線がまとまり、形を成してゆく。首を、胴体を、模様を。脳でイメージした画が手という通路を通り、アウトプットされていく。残像が視界に残る。体力は削れていくが、止まるどころかスピードは増す。そして描きあげられた画を見て、息をつく。
画には麒麟が草原を走っている何気ない風景が描かれている。ただ、見ているだけで今にも紙の外へと飛び出してきそうな、そんな迫力が伝わる。スマホを手に取り、同じアーティストの真実にラインで写真を送る。すぐに既読がつき、返信が来る。
「え〜すごっ!」
スタンプ
「私もいい感じだと思う。これあげようかな?」
「いいんじゃない?ところでさ、こんなのを見つけたんだ」
送られてきたのは一枚の写真。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2024/8/4 21:49
KKZOU
KKZOU というものです。
よろしくお願いします。
連載を完結させない才能を持ってます。