幻影 終

幻影 終
作 KKZOU 鉛筆が動く。研ぎ澄まされた芯が物凄いスピードで削られていく。ぐにゃぐにゃのぶれ線がまとまり、形を成してゆく。首を、胴体を、模様を。脳でイメージした画が手という通路を通り、アウトプットされていく。残像が視界に残る。体力は削れていくが、止まるどころかスピードは増す。そして描きあげられた画を見て、息をつく。 画には麒麟が草原を走っている何気ない風景が描かれている。ただ、見ているだけで今にも紙の外へと飛び出してきそうな、そんな迫力が伝わる。スマホを手に取り、同じアーティストの真実にラインで写真を送る。すぐに既読がつき、返信が来る。 「え〜すごっ!」 スタンプ 「私もいい感じだと思う。これあげようかな?」 「いいんじゃない?ところでさ、こんなのを見つけたんだ」 送られてきたのは一枚の写真。
KKZOU
KKZOU
KKZOU というものです。 よろしくお願いします。 連載を完結させない才能を持ってます。