『未使用の感情』

第一章 気づけば、問題の起きない人生を選び続けていた。 それは意識的な判断というより、癖に近かった。 選択肢が現れた瞬間、危険でない方、波風の立たない方が自然と手に取られる。 結果として、何も失わない代わりに、何も増えない日々が続いていた。 朝は決まった時間に起き、同じ道を通って会社へ向かう。 満員電車の中で視線を落とし、誰とも目を合わせない。 トラブルを避けるためではない。
獅勇
獅勇
はじめまして だいぶ下手ですが良い作品を書けるように頑張ります!