地球で誰よりも幸せな帰り道 第5回N1

地球で誰よりも幸せな帰り道 第5回N1
「緊急速報です。地球に向かって大きな隕石が……落下しているそうです」  テレビのアナウンサーのお姉さんもよくわかっていないという風に電波に不思議な単語が乗せられた。  1月、ご飯を食べていた時流れたこのニュースを私はよく覚えている。いや、全人類が忘れられない一瞬になっただろう。  ベランダを出ると空からこちらに向けて大きな隕石と目があった。  もうすぐ地球は終わるらしい。 「ゔぅ、寒い……ベックション!」  おじさん顔負けのくしゃみをかました私、佐藤ことりは19歳である。はぁ、誰も近くを歩いてないでよかった。  風が冷たい11月。1週間前までの暑さはどこいったのだろうか。ついこの間まで半袖着てたのに今はマフラーまで巻いている。 「ははっ!ことりwオヤジのくしゃみみたい、笑える」
花瀬 詩雨
花瀬 詩雨
ハナセ シウと申します。 よろしくお願いします(՞ ܸ. .ܸ՞)︎♡ アイコン ノーコピーライトガール様