【マルゲリータ】七月二十二日の憂鬱

【マルゲリータ】七月二十二日の憂鬱
 朝方、親友の零が死んだと聞かされた。死因は刺殺。意外と感情は湧かなかった。夏休み前ということもあり、毎日暑い日々を過ごしていたがそんなことは忘れてしまうくらい衝撃的で同時に虚しくもあった。現実は受け入れていたが、それでも目の前は暗く感じた。普段なら学校に行っていたが、今日は行く気にはなれなかった。  朝食も摂れなかった。あの日、何故一緒に帰らなかったのか後悔だけが押し寄せて来る。なんで、なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで。いくら壁に頭を打ち付けても答えは出なかった。死神なんてこの世に居なければ、僕と零が親友にならなければ、こんなことにはならなかったのだろうか。そう考えることにした。  昼時、今日の夜通夜が行われると言われた。零の顔を見るのは行方不明になった1週間以来だ。殺されたと聞いたが、安らかな顔をしているだろうか。そんなことを思いながら、零が好きだったゲームを遊んでみた。滅多にゲームをしない僕がゲームに触れた。最初はタジタジだったが、慣れてからはスラスラと進めることができた。だが、楽しいと思うことは無かった。  少し回復するために、散歩をした。真夏の暑さだったが、余り気にはならなかった。帰り道、1匹のトンボが着いてきたような気がした。零が転生して帰ってきたような気もした。だが、僕の心は晴れる気はしなかった。  帰ると、そこには駄菓子屋で売っていた零の大好物のカップアイスが置いてあった。カップアイスを見た途端、涙だけが溢れ出た。今もし神に一つ願うなら零を生き返らせて欲しい、零に再び合わせて欲しいと願う。どれだけ金欠であろうが、どれだけ辛くあろうが、アイスを食べさせてやりたい。これが零に対しての好きの感情ということなのか。
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カテゴリー: 日記・エッセー
投稿日時: 2026/7/26 5:18
最終編集日時: 2026/7/29 22:36
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