外の世界に憧れる変なヤツと海の魔法使いさん
毎日俺のところに来る変なヤツ。いつもニコニコ笑って、楽しそうに外の世界の話をする。初めは外の世界なんて興味ないし、鬱陶しいかったけど、段々慣れてきた。今は、小鳥が囀っているのと一緒。
ふーんと返事はしつつ、分厚い本のページを捲る俺に対して、ずっと喋っている。適当に相手にされているのに、気づいていないのだろうか?
見た目からしても鈍感そうな雰囲気。俺が嫌そうな表情をしても、なんとも思わない。ニコニコ笑って、喋り続ける。
俺は、はぁーと長いため息を吐いて、分厚い本を閉じた。
「毎日、毎日、俺のところに来て、楽しい?」
「うん、楽しい‼︎ 」
満面の笑みで返されて、頭が痛くなってきた。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2024/6/11 14:27
時雨 天