第一〇話 結果発表

気付けば病床の上に寝っ転がっていた。左っ側には、俺の母ちゃんと、誰かわからないが二五くらいの女性がナース服で座っていた。 「んで、あの試合はどうなった?」 ふと思い出して聞いてみると、あの後うちの監督がキレて、殴った選手に退場を求めたらしい。後はフリースローが特例として三本与えられたとか。その時に残り時間は三秒で、フリースローを三本中二本入れ、一点リードの状況から相手は三秒の間に点を入れることは出来ず、うちが勝って地方大会へ行けたらしい。 だが、やはり何か腑に落ちない。俺がその場に居なかった、立ち会えなかったからなのか。それともただただ相手選手に対して不満を募らせているのか。それはいいとして、俺は耳より上の頭に包帯がぐるぐると巻かれていた。 「あのぉ、これは?」 包帯を指さして母ちゃんに聞いた。したら、横にいるナース服のお姉さんが、頭部から出血している、と伝えてくれた。どうやらこの人は看護師のようだ。 そして一番気になるのが俺が地方大会に行けるのかだった。
真夜中毒
真夜中毒
貴方は夜が好き? 私は好き。 でも人間は夜行性じゃないから、必ず母さんに叱られなきゃいけない。 こう見えて中受をする6年生で、まだまだ色々な意味で未熟。 私が未熟だろうと、そうではなかろうと、 どちらにせよ、結末的には夜を好きにならなければいけない道を歩むんだろう。