BELL 10. over the rainbow 3

BELL 10. over the rainbow 3
双子の到着は早かった。それまでに、竜は濡らして温めたタオルでひよりの顔を拭き、ひよりの一張羅の青いワンピースの上に自分の緑の上着を着せ、投げられたハンバーガーの後片付けをし、汚れた床を拭き上げることしかできなかった。 外に車の止まる音、双子がドライバーにかける挨拶、ドアの閉まる音。雑巾を洗っていた竜の鼓動が、突然早鐘を打ち始める。 ---ひよりは果たして大丈夫だろうか。いつもだったら寝ている時間だ。それに、あの双子はひよりを見たら何と言うだろう。サーカスの見世物小屋みたいに、高い声をあげたりするんじゃないだろうか。そうだ。もしも自分の選択が間違いだとしたら--- 竜が冷や汗と、強くクラリと心臓に迫る猜疑心を抱いた瞬間、インターホンが鳴った。 部屋の角で縮こまっていたひよりが、息を呑む音がした。 「大丈夫」 そう思いたかった。
つばめ
つばめ
活字中毒 お酒と煙草が好きな成人済。 食えねえ文章ばっか書いてます。 素敵な人だけふぉろすることにしました。おべっか使えないんで。好きなひとにベタベタくっつきます。 オタクじゃないけどオタクみたいな話し方してしまう病。あとこころの病持ち。夜になると黒くなります。気に障ったらごめんね。悪気はないからタチ悪いね。悪いようにはしないんで よろしゅうお願いしやす Novelee:: 2024.08.22-