最後の日、春風に乗せて

最後の日、春風に乗せて
「僕、今日告白しに行こうかなって思っているんだ」  桜が舞い落ちる景色の中、様々な花が咲く校庭を見下ろしながら、僕は静かにそう呟く。 「あっそ。さっさと行けば?」 「反応冷たくね?」 「うっさい。私は、今目の前にある大量の卒業アルバムにメッセージを書くのに忙しいのよ」  僕の隣に座っていた彼女はそう言うと、僕なんか見向きもせずにいくつものメッセージが書かれた卒業アルバムに新しいメッセージを書き足していく。
はるかうみ
はるかうみ
初の短編小説なので、文章の長さなど感覚が掴めていないのですが、高評価や感想などを頂けると幸いです。