紅い衝動
焼いたばかりトーストを齧りながらケイは目の前のシクロロに目をやる。
「何だ。」
見ていたことがバレていたことにケイはトーストが喉に刺さり咽せる。
「げほっ!げほっ!!…あ、いえ、なんでもないです。」
「ふーん。」
実のところケイはシクロロに謎の共感を感じていた。見たところなにも共通点は見当たらない。しかしケイはシクロロに対して何か自分に似ている、そう感じたのだ。だが、まだケイはその感情に気づいていない。ただただシクロロを見ていると胸の辺りがザワザワと波を立てるだけで言葉にはならず体の内側に打たれて波はひいていった。
シクロロに視線がバレてしまいどこを目をやるか迷った挙句上、右、左、また上…。最終的にはトーストに目を落としまた齧る。そんな事を幾度か繰り返していると、飲み干したコップをテーブルにコトンと置いたシクロロがケイに声をかけた。
「そうだ、ケイ。食べ終わったら着替えろ。」
「え?」
コップの淵には焦茶色の跡がついていた。コーヒーかココアだろうかと選択肢が出てきたが、置いたと同時にふわりと甘い香りが鼻を掠めたためココアだと確信した。
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カテゴリー: ミステリー
投稿日時: 2022/12/2 18:21
蓮と芙蓉
名前が定まらん
性別はありません。現実でxジェンダーだと分かっています。全体的にちょい腐です。(時々ちゃんと腐)
絵描きます。アイコンは手描き。気が向いたら表紙とかも描きます。主に表紙は自分が撮った写真なのでフリ素とかはあんまり使いません。
アニメとか漫画とかゲーム好きなので二次創作書きたいけどほぼ書きません。(書けない)だいたいうちの子小説と詩を書きます。絶対ハッピーエンドの小説書きます。
テスト期間とかだと投稿減ります。
連載系は毎回3000文字くらいいっちゃうと思います。長いけどお付き合い下さい。でも乗らない時は2000位かも。
そこまでショッキングな内容はないと思います。過度出なくても注意を書く際があります。性行為表現無し。(匂わせは有り)ただし多少の暴力行為有り。ご了承ください。