8話

8話
望音は誰も居ない空間に向かって一人で喋っていた。まるでそこに誰かがいるように 「望音、誰と話してるんだ?」 「誰って、すみれに決まってるでしょ」 夫は固まった、半分は恐怖心でもう半分はすみれが本当に居るのかという期待だ 「そうだよな…」 病院で夫は精神科の先生に妻の異変について説明をした。 「心理的ショックによるものですね、あの歳の子を亡くしてるんですから無理はないでしょう、なるべく、奥さんに合わせるようにしてください、本当のことを言ったら取り乱すと思うので」 「それじゃ、ずっと本当のことを言うなってことですか?」 「まあ、そうですね…個人差ありますが、自然と治る人も居ますので懸命に待つしかないですね、精神安定剤の薬出しておきますね」
秋沼 文香
秋沼 文香
本はミステリーものが好き よろしくお願いします。