すき間商店 第三話

「私は夢でも見ているのかしら。」 抄子は今、目の前で起きている摩訶不思議な現象に圧倒されていた。 確かに、抄子は今日、目を覚ましてから支度をし、軽く朝食を食べ、玄関を出てセンター試験の会場へ向かっていたはずだった。 それが一瞬、コーヒーを飲みたいと自動販売機に向かい、何故か万華鏡を拾い上げていた。 そこから気づいた時には、暖かく温もりのある書斎の様な部屋で、サンタクロースのような男と二人きりなのだ。 「自分に何が起きたのかまだ理解に追いついていないように見えるね。」 男は、抄子に優しく微笑みながら話しかけた。
スカビオサ🪻
スカビオサ🪻
27歳会社員をしています。 自己表現の場として自分の作品を掲載していきたいと思います📖 少しでも感情を揺さぶれる作品を書いていきたい思います✏️