140文字の世界③
月が、綺麗だった。まあるく輝く月が。綺麗だった。だから行けるんじゃないかと思った。なのに可笑しい。私は行けなかった。
何故かと言われたら、だ。
「ねぇ、」
声を掛けた。
「…何だ」
不細工?不格好?な声が反芻して溶けた。
「月に行こうよ」
「愚問だな。」
鼻で笑われたからだった。
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文字数: 140
カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2022/7/14 6:51
井上雛
暖かくて儚い、そんな話を紡ぎたい。
閲覧してくれてありがとうございます。
『貴方』に届きますように。
開始 7月13日 2022年。
もう一度会えるのならば。連載中。