メトロノーム③
灯は、スタスタとドアに向かって歩いていく。多分家族の誰かだから大丈夫だと思い、震える脚を前へ前へと進めていく。
ドアノブに手を掛けた。ガチャっという音とともに、ドアが開く。
しかし、灯の視線の高さには誰もいなかった。もしかして、と灯は視線を下にずらす。
…そこには、僅か10歳の小さな少年が立っていた。彼は、弟の明石 光(ひかる)だ。
「…光。どうしたの?急に。」
「あー…、その…、姉ちゃんにプレゼントを…って思ってぇ…。」
光は普段はハキハキ話すタイプなのに、緊張して完全に固まっている。とてもレアだ。
ただし、今の私にはそんな希少な様子よりも光の「プレゼント」が気になっていた。誕生日でもないのに、何だろう。
「プレゼント…?私に?何を…?」
「ああ、えっと…。」
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2023/4/5 0:26
白羽 唯
ファンタジー小説を主に制作する、小説作家志望です。
まだまだ文章が下手&Novelee初心者なので、温かい目で見てもらえると嬉しいです!
誠に申し訳ないのですが、都合により不定期投稿になります。すみません。