゜す
僕の名前は「お」。五十音のトップに君臨する明朝体、「あ」の二画目に惑わされし活字である。
あの艶かしい曲線が美しくも性的だ。
僕の三画目の不格好で短い点で、何度自分の二画目を曲げようと思ったか。
だけど、僕の軸は硬いから毎日柔軟体操をしても効果はなかった。
僕が「あ」を恋慕って千年以上経過した。
長い時間を「あ」とともに過ごしてきたから僕は知っている。
「あ」が「め」に恋をしている、ということを。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/9/20 8:57
木のうろ野すゞめ
雰囲気小説を書く人です。
毎週金〜日曜日の間になにかしら書きあげていきたいです。
現在は主に「書く」「書く習慣」にて生息しております。
2025/8/16〜
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